お知らせ金子みすゞ| 2024.04.01

金子みすゞ詩作100年の年

金子みすゞの生誕120年、詩作100年をテーマに活動を続けてきた昨年度も終わり、2024年度がスタートしました。先週までコートを着て寒さにふるえていたのが噓のように、きのうは25度を超える夏日。会社の前にある六義園のしだれ桜は、満開であると同時に、もう新緑も見せていて、植物もこの急激な気温の変化に驚いているかのようです。

新年度のはじまりに、うれしいお知らせです。
昨年5月に松屋銀座で開催された「100年の時を越えて 展覧会 金子みすゞの詩」が、今年も2会場、開催されることが発表されました。
ひとつは、静岡県の藤枝市郷土博物館・文学館、もうひとつは愛知県の文化フォーラム春日井です。ともに夏以降の開催ですが、みなさま、どうぞ楽しみにお待ちください。

いまから100年前、1924年(大正13年)は、みすゞが最も作品を生み出した年といってよいでしょう。例えば、彼女が作品を寄せた『童話』という雑誌での掲載数を見てみると、大正12年は4編ですが、大正13年はほぼ毎号、24編の作品が掲載されています。「大漁」「おはなし」「色紙」「すねた時」「浮き島」「喧嘩のあと」などなど。みすゞの作品が一気に花開いた時期といえるでしょう。まさに今年が詩作100年の大きな盛り上がりの年。

100年も前に生み出された作品が、今日これほどまでの輝きを放つのは、現代の私たちにも変わらず響くメッセージがあるからこそ。一昨年記念出版した普及版『金子みすゞ童謡全集』も順調に版を重ねており、ますます広く、みすゞの作品をみなさまに手にとっていただけるように、魅力の発信に力を尽くしてまいります。今年度もよろしくお願いいたします。