村山籌子作品集3 川へ おちた たまねぎさん
時代を感じさせない新鮮なユーモアにあふれた村山籌子の作品集第3弾。夫知義の挿絵の魅力も格別です。あひるさんは、月しゃのふくろをおとして、心配でたまりません――「月しゃのふくろをなくしたあひるさん」など童話11編、童謡4編、絵ばなし2編。
書籍情報
文:村山籌子 絵:村山知義 あとがき:やまさき・さとし
編集:村山籌子作品集編集委員会
定価:1,650円(本体1,500円+税)
発売日:1998年03月25日
判型:A5変型
商品形態:上製本・オレフィンカバー掛
ページ数:100
ISBN:9784882841920
著者紹介
村山籌子●むらやま・かずこ
1903年11月7日、薬種問屋岡内千金丹本舗の長女として香川県高松市に生まれる。県立高松高女を経て自由学園高等科に学び、羽仁吉一、もと子の薫陶を受ける。卒業後、婦人之友社に入社、記者として、文学者訪問記(徳田秋声、高村光太郎、島崎藤村、佐藤春夫など)執筆などで活躍。やがて同社発行の『子供之友』編集に従事し、寄稿家となる。1924年、同誌の挿絵画家村山知義と結婚、翌年亜土を出産。元来詩人の籌子は愛児への思いと子どもたち一般への愛情が重なり童謡詩人に変貌。夫知義の童画との合作である童謡と童話は、1940年に至る18年間、日本児童文学史上、稀有なページを形成する。童話作家協会創立会員。1946年8月4日鎌倉にて死去。
村山知義●むらやま・ともよし
1901年1月18日、東京に生まれる。開成中学、一高を経て東大文学部に入学。ベルリン遊学のため東大を中退。渡独後は油絵修業、表現派、構成主義に傾倒。ミュンヘン万国美術展入選。帰国後、日本初のアヴァンギャルド絵画個展。柳瀬正夢、田河水泡らと「マヴォ」結成、1924年、日本最初の構成派舞台装置「朝から夜中まで」(築地小劇場)創作。同年、岡内籌子と結婚。美術、舞踊、演劇など芸術活動全般に敏腕を発揮し、小説、戯曲、演出と幅広く活躍する。新協劇団、とうきょい芸術座代表。演出数414本、上演戯曲194作品、舞台美術150余により演劇界の巨星とされるが、真骨頂は奇想天外な妻籌子作品とのデュエットたる童画にある。1977年3月22日東京にて死去。